
2015年4月に、私の住む福島県内にて大型観光キャンペーン「ふくしまディスティネーションキャンペーン(以下「ふくしまDC」と略)」
が開催されました。6月いっぱいまでの3ヵ月間、自治体とJR等などの企業が連携し、盛大に福島のPRをし多くの観光客を呼びこむイベントであります。
東日本大震災の翌年2012年に岩手、その翌年に宮城と続けて被災地にてDCが開催され、私もイベント列車の運転日に足を運び、
震災から立ち上がらんとするたくさんの活気と勇気を感じることができました。
そして2015年春、いよいよ我が福島県の番がやって来ました!
震災による直接的な被害だけでなく原発事故という追い打ちをかけられ、未だ影響が色あせぬ我がふるさと。
復興は着実に進んでるものの、そのスピードは岩手、宮城に遅れを取っていると実感させられてしまいます・・・
今回のふくしまDCは、まさにその復興力を大いに高める絶好のチャンス以外の何者でもありません。
私も一県民として、イベント(と言ってもイベント列車乗車ばかりですがw)に参加し、
福島県の良さをできるだけ多く伝わればと思い、特集版として作成いたしました。

ある意味この特集ページのメインコンテンツだったりします(笑)
DC期間中の4〜6月にかけて、管理人が乗車したイベント列車の乗車記です。
乗り鉄だけでなく、撮り鉄もある程度力を入れ、D51-498が牽引するSL列車「SL福が満開ふくしま号」と「SLふくしまDC号」(予定)は
個別ページを作成してみました。
※他の列車の撮影記は、個別ページを作るまでもないイベント列車撮影記(仮称)にてまとめて公開する予定です。

1.SL福が満開ふくしま号(4月18・19日運転|D51-498+旧型客車5両編成)

2011年にSL磐梯会津路号/SL郡山会津路号以来4年振りとなった、磐越西線電化区間でのSLが運転されました。
牽引機は2012年以来お目にかかっていないデゴイチことD51-498でした。
ばんえつ物語の延長として運転されたSL磐梯会津路号/SL郡山会津路号は、DE10の補機が連結されていましたが、
今回は往復とも補機なしでデゴイチが中山峠などの急勾配に挑みました。
その勇姿を収めるべく、本運転の乗車の他に試運転期間中の撮り鉄も力を入れてみました。
【ダイヤ】(上段:着/下段:発)
列番/停車駅 | 郡山 | 磐梯熱海 | 猪苗代 | 磐梯町 | 会津若松 |
9231レ(往路) →→→ | 08:50 | 09:15 09:24 | 10:34 10:36 | 10:56 11:03 | 11:26 |
←←←9232レ(復路) | 17:08 | 16:29 16:41 | 15:10 15:26 | 14:36 14:46 | 13:55 |

2.C61ばんえつ物語号(5月の土休日[2、4、10日を除く]運転|C61-20+12系客車[新潟]7両編成)

1999年から15年以上新潟と会津若松を結ぶ人気のSL列車「SLばんえつ物語号」。
しかし牽引するC57-180がタイミング悪く全般検査に入り、ふくしまDCで活躍することができなくなってしまいました・・・
DC期間中のばんえつ物語はSL不在のまま終わってしまうのか・・・と、がっかりしていた矢先
デゴイチと共に群馬を駆け抜けている、C61-20という救世主が現れました!
片道4時間前後かかるという復活後最も長い道のりになりますが、果敢に挑戦するロクイチをいつものばん物客車から車窓を楽しみつつ見守りました。
実は私、福島県民ながらこれが初めてのばん物乗車です(笑)
【ダイヤ】(上段:着/下段:発)※通常のSLばんえつ物語とは若干ダイヤが異なります。
列番/停車駅 | 新潟 | 新津 | 五泉 | 咲花 | 三川 | 津川 | 日出谷 | 野沢 | 山都 | 喜多方 | 塩川 | 会津若松 |
9226レ(往路) →→→ | 09:28 | 09:51 10:05 | 10:20 10:21 | 10:38 10:39 | 10:56 10:57 | 11:10 11:26 |
11:42 11:43 | 12:14 12:15 | 12:37 12:47 | 13:04 13:06 | 13:17 13:18 | 13:33 |
←←←9233レ(復路) | 19:10 | 18:45 18:47 | 18:27 18:28 | 18:11 18:12 | 17:52 17:53 | 17:24 17:39 |
17:08 17:09 | 16:28 16:38 | 16:06 16:07 | 15:48 15:51 | 通過 | 15:25 |

3.フルーティアふくしま(4月25日から土休日運転[一部除外日あり]|719系700番台[S-27]+定期列車編成)
※乗車するには専用のびゅう旅行商品を申し込む必要があります。

ふくしまDCで新たに「走るカフェ」の異名を持つ観光列車が誕生しました。その名も「フルーティアふくしま」。
普通列車で日々磐越西線を往復している719系車両の1編成が改造され、特に内装ががらりと変わりました。
車内で提供される地元のフルーツを使ったスイーツをいただきながら、上品で落ち着いた磐越西線の旅を楽しむことができます。
【ダイヤ】(発時間のみ)
※フルーティアは以下の駅からの乗降となります。ただし、途中駅間と郡山〜磐梯熱海、会津若松〜磐梯町での利用はできません。
下り
| 連結定期列車/設定駅 | 郡山 | 磐梯熱海 | 猪苗代 | 磐梯町 | 会津若松(着) |
1号 | 1225M(普通) | 09:40 | 09:57 | 10:23 | 10:38 | 10:54 |
3号 | 3235M(快速) | 12:43 | 13:02 | 13:23 | 13:38 | 13:54 |
上り
| 連結定期列車/設定駅 | 会津若松 | 磐梯町 | 猪苗代 | 磐梯熱海 | 郡山(着) |
2号 | 3236M(快速) | 11:07 | 11:20 | 11:35 | 11:54 | 12:09 |
4号 | 1234M(普通) | 15:06 | 15:22 | 15:38 | 16:04 | 16:20 |

4.あいづ(4月〜6月金土日&GW期間中運転[一部除外日あり]|485系[国鉄色A1A2]6両編成)

DCが始まる半月前の3月のダイヤ改正で、惜しまれつつ引退してしまったあいづライナー。
しかし、4月からも金土日限定で同じく快速列車で「あいづ」として、あいづライナー前半期で使用された485系A1A2編成で運転されました。
お隣新潟でも続々と廃車が進んでいる485系。それも国鉄色をまとっているのは唯一(2015.6月現在)という貴重な編成です。
毎日ではなくなったものの、DC期間中郡山〜会津若松の快適な移動の提供だけでなく、国鉄色485系の勇姿が度々見られるラストチャンスでもありました。
【ダイヤ】(発時間のみ)
※運転日でない日も、同ダイヤで一般車両(719系)による快速列車が運転されています。
下り
列番/停車駅 | 郡山 | 喜久田 | 磐梯熱海 | 猪苗代 | 磐梯町 | 会津若松(着) |
1号(3233M)※ | 10:45 | 通過 | 10:58 | 11:17 | 11:34 | 11:48 |
3号(3239M) | 15:46 | 15:55 | 16:04 | 16:23 | 16:38 | 16:52 |
5号(3241M) | 19:42 | 通過 | 19:57 | 20:17 | 20:31 | 20:45 |
※1号のみ5/2〜6喜多方まで延長運転された時のダイヤ
会津若松 | 塩川 | 喜多方(着) |
12:06 | 12:16 | 12:22 |
上り
列番/停車駅 | 会津若松 | 磐梯町 | 猪苗代 | 磐梯熱海 | 喜久田 | 郡山(着) |
2号(3234M) | 09:09 | 09:23 | 09:38 | 09:57 | 通過 | 10:10 |
4号(3238M) | 14:08 | 14:22 | 14:39 | 14:58 | 15:05 | 15:13 |
6号(3240M) | 17:12 | 17:26 | 17:42 | 18:01 | 通過 | 18:13 |

5.懐かしの水郡レトロ号(6月6・7日運転|キハ47・48形国鉄急行色ふう2両編成)

昨年末から開業80周年でC61-20によるSL列車運転など盛り上がりを見せている水郡線。
このふくしまDCでは、なんと水戸から郡山までの全区間をかつて運用されていたキハ40系、しかも急行色にて運転されることが決まりました。
水郡線全区間を臨時列車で運転されるのも非常にレアなだけでなく、このキハ40系は私が幼少期に水郡線で何度か乗った思い入れのある車両でもありまして、
DC期間中の列車の中で特に乗りたい列車でした。
乗車当日は生憎の天気でしたが、自然豊かな初夏の水郡線の車窓を心ゆくまで味わって参りました。
【ダイヤ】(上段:着/下段:発)
列番/停車駅 | 水戸 | 上菅谷 | 常陸大宮 | 常陸大子 | 磐城塙 | 磐城棚倉 | 磐城浅川 | 磐城石川 | 郡山 |
9327D | 08:59 | 09:09 09:10 | 09:22 09:22 | 10:04 10:05 | 10:36 10:44 | 10:55 10:55 | 11:04 11:05 | 11:16 11:17 | 12:06 |
※片道のみの運転。郡山到着後6日は常陸大子へ回送、7日は新津へ返却回送

6.DLばんえつ物語号(6月〜7月12日の土日運転[6月28日は「福島DCファイナル号」として運転]|DE10形+12系客車[新潟]7両編成)

7月中旬までC57-180不在の中、5月はC61-20が力を貸してくれましたが、それ以降はばん物客車だけが残り、SLは不在のまま・・・
DC期間中にどうにかばん物を運転すべく、SLではないですがDE10形が牽引を務める「DLばんえつ物語」として運転されました。
SLの汽笛は聞こえなくとも、レトロなばん物客車からゆっくりと阿賀野川沿いの車窓を楽しめます。
【ダイヤ】(上段:着/下段:発)※通常の「SLばんえつ物語号」と同様のダイヤです。
列番/停車駅 | 新潟 | 新津 | 五泉 | 咲花 | 三川 | 津川 | 日出谷 | 野沢 | 山都 | 喜多方 | 塩川 | 会津若松 |
9226レ(往路) →→→ | 09:30 | 09:51 10:05 | 10:21 10:23 | 10:38 10:40 | 10:56 10:58 | 11:11 11:28 |
11:42 11:44 | 12:14 12:16 | 12:37 12:47 | 13:03 13:05 | 13:16 13:17 | 13:32 |
←←←9233レ(復路) | 19:01 | 18:37 18:40 | 18:19 18:21 | 18:03 18:04 | 17:46 17:47 | 17:19 17:34 |
17:05 17:06 | 16:25 16:35 | 16:05 16:06 | 15:48 15:51 | 通過 | 15:25 |

7.SLふくしまDC号(6月27・28日運転|D51-498+12系客車5両[高崎車]編成)

ふくしまDCのラストを飾る列車として、福島〜郡山間でSLが運転されました。
この区間のSL運転は過去最近、2012年の「SLふくしま復興号」、昨年の「SLふくしまプレDC号」と運転されましたが、今回はD51-498+12系客車という、
牽引機も客車も新たしい組み合わせで運転されました。しかも、今回下りの往路はEL(ED75形)牽引、上りの復路はSL牽引と逆パターンとなり、
デゴイチが単独で南福島〜松川の勾配に挑戦しているところを体験してきました。
そして私が乗車した28日は、SLに手を振ろうプロジェクトが実施され、ふくしまDCの盛大なフィナーレを見ることができました。
【ダイヤ】(上段:着/下段:発)※往路はED75牽引、D51-498ぶら下がりの「ELSLふくしまDC号」で運転
列番/停車駅 | 郡山 | 本宮 | 二本松 | 松川 | 福島 |
9541レ(往路) →→→ | 09:54 | 10:18 10:28 | 10:44 10:54 | 11:10 11:20 | 11:43 |
←←←9542レ(復路) | 17:50 | 16:57 17:27 | 16:31 16:42 | 15:57 16:16 | 15:34 |

24日に試運転追っかけ撮影予定でしたが、当日車両故障が発生したため運休となり、本運転の乗車記のみとなってしまいました・・・

SL福が満開ふくしま号の撮影は、追っかけして何回も撮影できたので個別に撮影記を撮影しましたが、
他のイベント列車の沿線撮影撮影はワンチャンスでしたので、デゴイチ以外のふくしまDCイベント列車撮影記をここにまとめてみました。

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折角福島に来たのなら鉄道だけでなく、観光スポットやグルメ、温泉も味わって欲しい!
そんな想いから今まで私の訪れたことのある、駅から徒歩圏内またはそこそこ目的地まで本数のあるバスで行けるオススメ観光スポットをいくつか紹介致します。
DC期間中の花の見所の他にも、一年を通してオススメしたい季節ごとのイベントも、
駅やイベント列車内で配布される観光パンフレットとは違い、路線別に整理しましたので、乗りつぶし目的で訪れた際にもわかりやすくしてみました。

3ヵ月間にわたるふくしまDCの開催、私は相変わらずほぼイベント列車ばかりの参戦でしたが、
4月のSL福が満開ふくしま号から6月のフィナーレのSLふくしまDC号まで、魅力的な福島のイベント列車にたくさん乗れてよかったです♪
DC期間中に乗りましたイベント列車をいくつか思い出してみますと、4月のSL福が満開ふくしま号、4年振りの磐越西線電化区間のSL運転もさることながら、
D51-498の中山峠や磐梯町周辺を力強く駆け上がるシーンも体感できました。5月に乗車しました新たに登場した観光列車フルーティアふくしま、
元の719系とは思えないほど豪華でゆったりした車内で、県産のフルーツを使ったスイーツなど堪能できてよかったです。やはりできればもう少し長く乗っていたなぁと。。。
6月は上旬に茨城県からまたいでの懐かしの水郡レトロ号、急行色ふうのキハ47・48系の車体だけでなく、水戸支社の色々な粋な計らいに感服しました。
乗車証明書の「回送」を「回想」とかけたところは、今でも胸に残る言葉です。
最後下旬に乗りましたSLふくしまDC号。天気は残念でも、沿線自治体のたくさんのおもてなしや、手を振ろうプロジェクトでデゴイチを応援してくれたり、
福島に訪れてくれた人々に感謝の意を伝えようと、雨の中にも関わらず大勢の人々が参加してくれたことには県民の私も大いに感動しました。
イベント列車のページ以外にも、オススメ観光スポットの紹介もご覧いただきましたでしょうか?
福島県内を通る鉄道路線も魅力的ですが、それだけでなく、花や自然、食、温泉、祭も他県に負けないほど魅力いっぱいです!
この広い福のしまは、それぞれ地域によって異なった特色を持つので何度訪れても、きっとまた違う魅力を感じ飽きが来ないと思います。
私自身も南会津の山奥とか、山形県境の方とかまだ見ぬ地がありますのでね。鉄道も会津鉄道だけまだ乗ったこと無かったりしますけど・・・
ふくしまDCは6月30日をもちまして終了しましたけど、来年同じ時期にアフターDCとして再び開催されます。
今回全検のためDC期間中にお見えになれなかったC57-180が復活しますので、SLばんえつ物語の他、再び電化区間でもSLが走り、会津若松で並びが見られるのを期待してたりしますw
そして、また何年、何十年後になるかも知れないけれど、その時は常磐線の復旧はもちろん、現在原発事故で避難している人々もふるさとで元の生活に戻れるようになり、
本当の「福が満開、福のしま」となって開催できたらいいなぁと思います。
最後になりますが、ふくしまDCを開催し、盛り上げて下さったJRや県自治体の皆様方、そして福島県へ旅して下さった多くの皆々様方、誠にありがとうございました!
来年のアフターDCも、今年の本DCに負けないよう盛り上がれたらと思います。
それでは、来年も「福が満開、福のしま」で県民一同、皆さんをお待ちしております!