2012年2月11〜13日 東北ローカル線パスの旅2012冬

平泉駅から徒歩で、奥州藤原氏を象徴する地である中尊寺へ向かいます。
距離にして約1.5kmありますので、時間にして20分ほどかかります。
中尊寺に向かう途中に観光スポットを発見。一見ただの空き地に見えますが、ここは無量光院跡です。
無量光院は10円玉でお馴染みの平等院より立派な寺院といわれたそうですが、焼失したままで跡地のみが残る状態です。

中尊寺の入り口に着きました。

ちなみに入り口付近には、簡易郵便局があります。

ここから、山を登っていきます。
この時期はほぼ全面凍結路となっているため、スベリ止めのための靴に結わえる縄がありました。

また、道にはロープがありますので、それを伝って進むことになります。
ロープににつかまらずに進むと、スリップ転倒する危険性大なので、要注意です(実際何人か転びそうになった人が見受けられました)。
慎重に進むこと最初に見えたのは、中尊寺本堂です。ここで様々な寺院の行事が催されるようです。

私が訪れた当時は、修復工事の真っ最中でした。
続いて、讃衡(さんえい)堂へ
こちらは、中尊寺の宝物庫となっており、寺院の建築技術や仏像、文化財なとが展示されています。
ここと次に説明する金色堂へ入るには、共通の参拝券(大人1名:800円)を購入する必要があります。

続いていよいよ金色堂に足を踏み入れます。

外観の建物は地味ですが、中に金色堂本体があります。
この地味な建物が金色堂覆堂であり、金色堂本体を保護するための建物となります。
中に一足踏み入れると、目の前に金色堂が姿をを表します。
ありとあらゆるものが金箔で覆われ、まさに神秘的なものを感じます。
堂内に十数体ほどの仏像と藤原氏四代の遺体が納められています。
ここで、金色堂お守りを買ってみました。
金色堂の隣にある経堂。紅葉シーズンの頃は絶景スポットの一つだとか。

さらに隣には芭蕉の像があります。平泉は奥の細道で訪れた場所の一つであります。

ここから山を下りていきます。
この絵馬は、峯薬師堂に飾られていて、「目」にまつわる願い事を書かれています。

帰り道山を下りる前に、途中で見晴らしのいい場所がありました。眼下には東北線の線路が見えます。
ここで撮り鉄するのも乙なものかも知れませんね。

下山する頃には15時半頃をまわっていました。本来は毛越寺にも行きたかったのですが、明らかに時間がなかったので、
すぐにお土産を買い、駅へと戻ります。
再度駅にて日本海の運行情報確認したところ、この日運転が確定と見られたので、本日の最終目的地が能代となりました。
ここから、朝に乗車した平泉世界遺産号で北上まで向かいます。

下りは前方の展望席が自由席となるからか、既に始発の一ノ関から、前から2列目までお客さんがいました。
まぁ、朝に最前列席乗ったので、夕方は妥協したのですけども。もし、朝に最前列取れなかったら、一ノ関から乗車し最前列押さえるために、
料補発券を断念してたか、中尊寺を駆け足で巡ることになっていたでしょう。
そんなわけで前から3列目に座ったのですが、前面展望を楽しむのには十分でした。
平泉から約30分で、北上に着きました。全区間乗った時の半分以下の乗車時間でしたけどもKenjiに往復で乗れて満足でした。
雪の舞う中、Kenjiを見送ります。
北上線の列車が発車する前に、翌朝の日本海の立席特急券を購入します。
臨時化されてからは、立席特急券や上りの指定席特急券で座席扱いとして、利用できる特例(俗に「ヒルネ」と呼ばれる)が無くなってしまうため、
きっぷ収集の観点からすると普通に特急・寝台券を買うよりも価値が高いです。ただ、A寝台券となると格下ですけども(笑)

「立席特急券では着席できない」とありますが、空いている席があれば着席できます。
秋田からは大体空いている席が出るので、普通に着席できますよ、と窓口の職員から丁寧に説明を受けました。
キハ100系北上線で横手へ、いよいよ日本海側へと向かいます。
日本海が運転されると決まっても、北上でこの雪っぷりですから、ここから先はまさに冒険です。

東北線と分かれてしばらくすると、早くも窓が吹雪で見えなくなってしまいました。
いやな予感はしましたけども、明朝の日本海の車内で食べたい大館の鶏めしを予約注文をします。ちなみに宿の予約は北上へ着く前にKenjiの車内で済ませました。
柳原、江釣子と停車し、最初の交換駅となる、藤根駅に到着。
ここで、対向列車と交換しますが、対向列車が雪のため10分ほど遅れるとの放送が、しばらくすると遅れが20分ほどになると放送され
発車時刻の約25分遅れで対向列車が到着、そのまま発車していきましたが、今度は積雪状況を調べるためもうしばらく停車するとの放送が入りました。
ホームはもう5cmほど雪が積もり、前方を見ると、レールが完全に雪で見えなくなってしまっている状態でした。
やはりいやな予感は的中したなぁと、つくづく思いました。
それから約10分後、列車の運転打ち切りが告げられ、タクシーで振り替え輸送を行うとの決定が出されました。
列車の打ち切り放送が入る前に、運転士が乗客一人ひとりにどこまで乗車するかを聞かれたので、何となく、とは思ってたところでした。
北上線は初めての乗車だった上に、たった3駅で終わってしまったのは残念。それよりもせめて横手まで犬っこまつり号に間に合うかが心配になってきました。
さらに15分後、振り替えのタクシーが到着。一番最初に着いたタクシーで、横手まで一直線に向かいます。
時刻は18:15頃、犬っこまつりが横手を発車するまで、あと2時間弱・・・
運転手さん含めて5人で、私は後部座席の中央でぎゅうぎゅうに。飛行機のエコノミークラスよりきつい状態で約60kmの我慢大会が始まります。
初めは、運転手さんや、他の乗客と話を交わしたのですが、しばらくすると時計とGPS地図ばかり気にするようになりました。
だけど、思ったより車の流れが順調で、北上線の中間地点と言える存在であるほっとゆだ駅付近を19時前に通過したので、時間的にはひとまず安心。
逆に窮屈な姿勢での、膝の痛みが辛くなってきました。その後もGPS地図とにらめっこしつつ、耐え続けました。
約1時間半で、ようやく横手へ到着。長かった。。。
北上線のワンマン運転手さんには適切かつ迅速な対応をしてもらえたことに感謝です。

駅正面から見て右手の方に、ニューデイズがある付近にかまくらが作られていました。
そういえば横手はかまくらで有名ですね。

そう言えば横手は横手やきそはでも有名であることに後で気づきました。
ここに着いてなぜかマック探した上に遠かったから断念、で、駅前には持ち帰れる横手焼きそばのお店あったのにあの時の自分何やってたんだか(喝)
結局犬っこまつり号まで25分くらい余裕あったのに、待合室で過ごすことになりました。
小銭が少なくなってて、翌日大館で鶏めしを購入する際、お釣りのないように準備するようお願いされていましたので、ジュースを買って1000円札を崩しておきました。
横手やきそばは、今度改めて北上線乗車するときに忘れずに味わっておきたいですね。
さて、金ヶ崎で購入した料補で犬っこまつり号に乗車します。

約3分ほど遅れて、クルージングトレインが到着。
(拡大する)
クルージングトレインとは、五能線を走る「リゾートしらかみ」の旧青池編成の先頭車両2両を再編成して誕生したジョイフルトレインです。
なお、中間車2両は、ブナ編成とくまげら編成にそれぞれ組み込まれました。
クルージングトレインは、現在この犬っこまつり号や様々な路線での臨時および団体列車として活躍しております。
わが福島県内でも、磐越西線、只見線、水郡線で運転されたことがあります。
車内の様子。過去にHB-300系・新青池編成やリゾートみのりと同様に、ゆとりのあるシートピッチに2+2列の座席配置です。

展望スペースも健在

後部座席のポケットには、なぜかリクライニングシートの取説が(笑)

ちなみに、利用客はほとんどなくガラガラでした。2号車の自由席でも乗車率は半分程度
私の席の真後ろも誰もいなかったので、思いっきりリクライニングを倒して、タクシーの中で窮屈になってて疲れた体を伸ばしました。
横手駅をすぐには発車せず、2分ほど待ってから発車しました。この時点で5分ほどの遅れ。
夜間のため真っ暗で折角の大きな窓による景色は楽しめないが、走行音が静かでとても快適でした。
横手から約15分で大曲に到着しました。ここで湯沢行きの上り列車との交換待ち合わせで15分ほどの停車です。
本来であれば神宮寺で交換する予定だったのですが。

ここぞとばかりに撮り鉄をします。夜なのでうまく撮るのに苦戦しました。
まず、横から

先頭車にはがんばろう日本!がんばろう東北!のステッカーが貼られています。
東日本大震災からあと1ヵ月で1年になるんだなぁ。あれからもう月日の流れは早かったなぁ(旅行当時)としみじみ...

先頭部分にプリントされている「CRUISING TRAIN」をアップで

進行方向(秋田寄り)から撮影

大曲を約20分遅れで発車。秋田新幹線では次がもう終点・秋田であっという間ですが、犬っこまつり号は途中何駅かに停車し、
ゆったりと秋田までの列車旅を味わえました。
約50分で秋田に到着
(拡大する)
ちょうどあけぼのが発車していきました。あけぼのも雪の影響で若干の遅れが出ていたようです。

秋田駅のコンコースには、D51-554の模型と煙室扉が飾られていました。

改札口付近の発車案内。ちょうど上り日本海の案内も出てきました。

構内のニューデイズで夕飯を買った後、能代に向けてもう少し鉄道旅は続きます。
この701系に乗車するのですが、流石雪国。盛岡での701系とは比べ物にならないほどの着雪です。
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車内で買った夕飯をいただき、終始ぐったりしていました。
途中追分で日本海とのすれ違いがありました。あと、男鹿線からの乗り換え接続待ちでまたもや遅れが発生しましたが、もう雪国での遅れは当たり前と考えるようになりました。
東能代から最後の乗り換え、五能線です。
五能線は東能代から能代駅までは、能代駅が能代市の中心駅となるので、奥羽線との接続も兼ねてこの区間だけの運転する列車が五能線の大半を占めます。
(拡大する)
東能代からわずか5分で、終点・能代に到着しました。
もう時間は23時半をまわっていました。3日目は朝早いので、宿着き次第すぐにシャワーを浴び軽く晩酌してからすぐに眠りにつきました。
3日目へ。。。
1日目 2日目:前/後
3日目:前/後