2012年2月11〜13日 東北ローカル線パスの旅2012冬

青春18きっぷが使えない時期に、鉄道旅行したい、と言う時に、東北6県のJR線とほとんどの民間鉄道線の普通・快速列車3日間乗り放題で6000円という
お手ごろ価格で乗り鉄を楽しめる「東北ローカル線パス」
いつか使おうとは思っていたのですが、なかなか使う機会がなくて、今回はプレスリリースが出る前に、例年発売されている2月中に是非使いたい!、と思っていました。
大きな理由は、磐越西線に風っこが2月に走ること、もう一つは3月で姿を消す寝台特急日本海と十和田観光電鉄に乗車したいこと、
最後に快速平泉世界遺産号のKenji車両展望最前席でかぶりつきをしたいこと、です。
1月下旬に2〜4月初旬分のリリースが無事出ましたので、風っこの運転日に合わせて2/11〜13日でこの切符を使い、旅行してきました。
初日は、磐越西線を走る風っこ磐梯ストーブ列車の時間に合わせ、東北線下り8:09着の列車で郡山駅に到着。
到着後早速のサプライズが、なんと上りの寝台特急北斗星が到着してきました。約1時間半の遅れです。
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牽引機関車もカシオペア仕様(EF510-510)でした。まさにダブルでのサプライズと言えようです。
北斗星を見送った後、風っこ車両がどこかへ留置されているはずなので探します。
留置線の北側にみのりの中間車と連結した風っこを発見。風っこの乗車は今回が初めてになります。
なお風っこの正式名称は、「びゅうコースター風っこ」と言いますが、長いので以下「風っこ」と呼ぶことにします。

最初は、みのりの中間車が風っこ車両でサンドイッチされている編成かと思ったのですが、そうではなく、風っこのそのままの編成にみのりの中間車を連結した編成でした。
どうなっているのかよく見たいところですが、まだホームから遠いところへいるので、入線まで待っていることにします。
待っている間に撮影した719系の並び
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右の磐越西線の車両には、着雪しています。北へ向かうには何ともなくても、西へ向かうと雪国なんだなぁって想像が付きます。
新幹線乗り換え口付近の発車案内

磐越西線の列車は主に1番線からの発車ですが、風っこは2番線からの発車となります。
英語表記になると、何故か列車名どころか種別も表示されないという(笑)、EXTRA(臨時)でいいから表示すればいいのにと思ったり。

8:48郡山着磐越西線の列車が到着するといよいよ入線、待ちくたびれた・・・

これが、みのり中間車先頭部
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風っこ塗装の色違い的なデザインとなっています。しかし、みのりの中間車が先頭車両に使えるのを知ると驚き。
もう少し撮影に時間を費やしたいところでしたが、発車まであまり時間がないので、車内に乗り込みます。
列車は定刻通り郡山を発車し、すぐ隣の喜久田駅に到着します。
ここでは列車交換のため10分間停車するので、郡山駅で撮影しきれなかった部分を撮影していきます。
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まず、車両を。一駅行くだけで辺りは雪景色に。
ヘッドマークをアップで

サボと号車番号。風っこは2両編成なので、3号車のプレートが入るケースはレア。

ちなみにみのり中間車は1号車になるはずだけど、号車表示が貼り付け形式なので2号車表示のままに。
2号車が2両あるというのは違和感を覚えるけど、こういった形を見られるのもそうそうないです。
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なお、これは喜多方で撮影したものですが、キニシナイ
続いて車内の様子を。まず、車内全景

自然をイメージして、木製の椅子とテーブルのボックス形式が並びます。
テーブルは長さはありますが、幅は30cm程度しかありません。せいぜい飲み物と軽食を置く程度です。
なお、通路側にはドリンクホルダーがついていますので缶やペットボトル(丸形に限る)飲料を持ってきた時でも安心。
それと風っこは風が通り抜ける開放されたトロッコ列車ですが、冬場に開放したら凍えてしまうのではめ込み窓が取り付けられています。
だるまストーブ


配管がついており、燃料も石炭というレトロ感漂うストーブです。
近くにいる関係者に声を掛ければ、網を敷いて食べ物を焼くことができます。(ただし汁気が出たり、焼くと臭いがきつい食べ物とかはダメ)
ちなみにストーブの煙突は、田舎の家でよく見られる風呂のボイラーの煙突に似ています。

ストーブの反対側にはベンチがあり、ストーブの温もりを味わうことができます。

みのりの車内の様子は、2011.9.9「かみのやま温泉とリゾートみのりの旅」に掲載されていますのでご参考に、略しますのでご了承下さい。
イベントスペースでは、地元歌手の方が郷土歌などを披露していました。
乗車レポの方に戻りまして、喜久田発車後にJRから冬臨の宣伝パンフとホッカイロをもらいました。

観光協会の方からは、喜多方の観光パンフレットをいただきました。そばフェスタで使えるようMy一味付き(笑)

磐梯熱海を発車すると、景色は完全な雪国と化していました。

観光協会の方がストーブで、一口餅を焼いています。これを乗客に振る舞います。

自前で用意したチューハイと一緒にいただきます。

猪苗代に到着すると、スキー客と見られるお客さん数名が降りていきました。
猪苗代を出るとすぐ磐梯山が見えるはずなんですが、雪雲に覆われて頂上がはっきり見えず・・・

磐梯町を発車した頃には第二のもてなしがありました。
甘酒、日本酒、(あと一つあったけど忘れた)どれか一杯と、スルメの振る舞いです。
スルメにはやっぱ日本酒でしょ!と、いうことで私は迷わず日本酒をチョイス。
スルメを焼くのはセルフサービスですので、早速ストーブで炙ることに。

割と火力強めなので1〜2分で焦げ目が付きます。トングでひっくり返して両面を香ばしく炙ったら完成ー
いただきまーす。風っこでこれをやりたかったんです(笑)

車内販売でスルメ買えるでしょ、と思って予め買ってなかったけど、車内販売はなかったのでこのおもてなしは嬉しかったです。
ほろ酔い気分になっていると、会津若松に到着します。
ホームでは駅員に扮したあかべぇがお出迎え

ここでも数分停車するので、一旦ホームに降りてみました。
そこで、薬草茶とおしぼりのサービスを受けました。日本酒飲んだばかりの口直し、と言ったところでしょうか。

ここからあと少し、風っこの旅を味わいます。
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会津若松から喜多方までは、ノンストップで行きます。
SLばんえつ物語号や快速あがの号ででさえも停車する塩川も通過してしまいます。
約17分で終点・喜多方に到着しました。ここでも地元観光協会の方々の歓迎を受けます。

駅待合室では、日本酒のサービスがありました。にしても旅の初っぱなから結構飲んだなぁ...

おかげさまで若松からしばらくトイレが近くてちょっと大変でした(笑)
ここからそばフェスタ会場へ向かうのですが、会場となる押切川公園体育館までは駅からそこそこ距離があります。
が、無料シャトルバスが列車の発着時間に合わせて運転されていたので、すぐに会場へと向かいました。
駅から10分ほどで会場に到着。早速そばをいただきに行きます。
会場の様子。家族連れはもちろんのこと、そばが大好きな年代が多いと思われる中年やお年寄りのお客さんが多かったです。

職人の方々が蕎麦を打ってる様子も見ることが出来ます。

私が注文したのは「雄国そば」のかけそば+かき揚げ(100円)+一口饅頭の天ぷら(100円)
なお、そばはどの店も一部メニューを除き一律500円で、入り口で券を買います。天ぷらなど付け合わせはその都度お店で支払います。

天ぷら類が冷めていたのが残念でしたが、かき揚げが大きく、汁に浸けて蕎麦と一緒に頂くとおいしかったです。
饅頭の天ぷらもあんこの甘みと衣の香ばしさがマッチしていてよかったです。
そばをいたたくだけでなく、お土産売り場もありました

外は色々な雪像がありました。札幌の雪祭りには到底及ばないですが、これだけでも十分に目を楽しむことができました。

まだ会場に来てから1時間ほどしか経ってないですが、駅へ戻ることにします。何故か、と言うのはこの後で・・・
ちなみにそばフェスタは「蔵のまち喜多方冬まつり」の一環で、私が訪れた11日、12日はそばフェスタで、翌週末はラーメンフェスタがありました。
私はそばよりもラーメンが好きなので、その次の週も風っこ運転してもらえれば次の週行ってたのになぁ・・・
喜多方駅に戻って参りました。なお、駅前も蔵をイメージしたプチ雪像がありました。

目的はコレ、会津と鬼怒川温泉を結ぶAIZUマウントエクスプレス
通常は会津若松までですが、主に土休日は喜多方まで延長運転されます。

車内の様子。2列+2列のクロスシートがずらりと並びます。トイレ付近は1列となっているので一人旅の方でもゆっくりできます。

なお、会津鉄道は東北ローカル線パスで乗車でき、AIZUマウントエクスプレスも種別が快速なため、会津鉄道線内であれば別途追加料金なしで乗車できます。
私は予定の都合上、無理でしたが、芦ノ牧温泉駅へ行って、ネコ駅長「ばす」に会ってみたり温泉入ったりしてはいかがでしょうか。
会津若松で下車します。短い乗車でしたが、少しでも初めて乗ったという記録を残せただけでも満足。
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ここからその日の夜まで知り合いと行動を共にしたのですが、そこで今夜の寝台列車日本海が運休されることを知り、計画変更を余儀なくされました。
2月は日本海側の大雪で、列車が運休になる可能性が高いことは予め把握していたし、予備の計画も立ててましたので、焦らず予備計画に切り替えて旅行を続けます。
約1時間後再び会津若松駅へ。風っこは1番線と2番線の中間に留置されていました。
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ちょうどこの時間あいづライナー4号が発車する頃でしたので、風っこと並ぶ姿が見られました。
しかし、先端の停車位置が違うためいまいちうまく撮影はできず...
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写真にある国鉄色の485系仙台車、2月25日より新宿〜東部日光を結ぶ特急「日光」で使用された車両が用いられます。
ファンによっては、嬉しいニュースだったり残念なニュースだったりします(ちなみに私はどちらとも言えないです。最近レトロな車両にも興味を持ち始めたので)。
あいづライナーが出発した後、リゾートまどり車両の団体列車が入線してきました。
やまどりが福島県、いや、東北に来るのはこれが初めてではないでしょうか。
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ちなみに風っことの並びは・・・と言われますと、気が付かないうちに喜多方へと向かっていきました。残念。
やまどり団臨を見送った後、普通列車で喜多方へ。

本当の予定では、このままこの列車で途中津川の交換待ちの合間にえちごツーデーパスを購入し咲花温泉を楽しんだ後、
直江津から日本海乗車を目論んでいたのですが、運休になり新潟に出る意味がなくなったので、もう一度風っこに乗車することにしました。

最初の停車駅、会津若松に到着です。
ホームの案内表記が団体?あれ?

ちなみに行きは、ちゃんと臨時と表記されていたんですが・・・

とりあえず、びゅうパックのツアー客も乗っているので、あながち間違いでは無いんですけどね(笑)
しかし行きでは、パック参加者にお買い物券を配っていたのですが、ぱっと見たところ私が乗車してた車両ではいなかった気が...
乗車率は行きも帰りも6、7割程度でした。
後で気が付いたのですが、みのり車両は指定の割り当てが無く、風っこの指定券を持っていれば自由に着席できるとのこと。
当然ながらみのりの方に移動して座る客も多かったので、実質8割以上は乗っていたものと考えられます。
風っこ復路は夕方の時間ですので、西日に当たる雪景色も綺麗なものです。

ちなみに復路は、おもてなしサービスやイベントはありませんでした。
ストーブは使用できたのですが、せめて乗車証明証の配布とかあっても良かったのでは?と思いました。
郡山駅に着いた頃には、日が沈みかけていました。
ここからひたすら東北本線で北へと向かいます。
東北本線内は雪がほとんどなく、列車も快調に飛ばしていきました。
うーん、日本海も今日は大丈夫だったんじゃないの?と、思いながら疲れた体をシートに寄せていました。
一ノ関に到着。ここまで辿り着くのに4時間弱です。ここからあともう一本乗り換えて北上へ向かいます。

流石にこの辺りに来ると雪が目立ってきました。さらに乗り換えまで時間があるので駅周辺を歩ったらもう耐え難い寒さで
すぐにコンビニに避難しました。これだけ寒いとやはり日本海側はまだ大荒れなのかなぁ、と。
やっとの思いで、北上に到着

北上は一ノ関とはまるで別世界のような、会津よりも本格的な雪国でした。
ここから先は普通列車で北へ行くことはできないので、駅前のビジネスホテルで一泊します。
2日目へ続く・・・
1日目 2日目:前/後
3日目:前/後