トワイライトエクスプレス上り列車乗車記(ロイヤル) 2014年6月19〜20日 トワイライトエクスプレス上り列車乗車記(ロイヤル)

中編:最後の高級夏ディナー

16時23分、道内最後の停車駅である洞爺に停車。
ここで10分間停車するため、札幌であまりできなかった列車撮影をしようと思います。


ところが先頭車はホーム端をはみ出しているため、HMを撮ることはできず・・・


テール側からはしっかり撮影できますけれども
(拡大する)

仕方がないので客車中心に撮ってみました。

方向幕


展望スイートのある1号車スロネフ25-501


で、私の部屋があるスロフ25-501の切妻面表示。
車両重量が37.5tをわずかに超えているためス・ロネという表示となっています。


4号車「サロン・デュ・ノール」の表示


視点を変えると保線車両がいました。


本来ここでスーパー北斗16号の待避があるのですが、最近相次ぐ事故の対策としてしばらくの間特急の運転本数を減少させ、
このスーパー北斗16号が減便対象となったため、待避はありませんでした。
スーパー北斗とトワイライトの共演は残念ながら見られなくとも、DF200貨物列車との共演は見ることができました。
 

駅前にそびえ立つ洞爺湖町役場を後にすると、もう新潟県の新津まで乗降できません。


ディナータイムに備え、1回目のシャワーを浴びました。
頭髪、体両方洗ってたった2分半しか使わず。
洗いとすすぎまとめてやってお湯ケチってしまいましたが全くその必要はありませんでした(笑)


シャワーを浴び終わると内浦湾が見えてきました。


からの、フランス料理ディナータイム。一個人での食事ではダントツで最高額の12300円也!
でも折角最高の寝台個室で泊まるし、何よりトワイライトEXPの乗車はこれで最後になるわけだから遠慮せず奮発しちゃいます!


ただこういった本格的ディナーはかなり久々なため、予めテーブルマナーを少し勉強してから臨むも着席すると緊張が・・・
(私に限らずですがフランス料理ディナーで食事する場合、テーブルマナーの基本程度は覚えてから行きましょう。)


ただディナー客は予想していたよりは埋まっておらず、駒ケ岳側の2人テーブルは私のところを含めて全て1人でした。
できれば内浦湾側に座りたかったけど、こちらは2人テーブル1つに他4人テーブルなので・・・

夏メニューの御品書。
文字が小さくて読みにくいので、料理写真とともに一つ一つ紹介していきます。


まずはグラスシャンパン(別料金:1500円)で乾杯ー


しばらくして料理が一品ずつ運ばれてきました。
運んでくる度に食堂車のスタッフが丁寧に料理の説明をしてくれます。

前菜「オマール海老とセロリのピューレ 蕪とオレンジのサラダ仕立て ヴァニラの香り」
あのフランス料理の高級食材であるオマール海老を使った前菜です。
海老の身が締まってて食感がよく風味も抜群でした。


あと料理に合わせて、3種類のパンが添えられてきます。
最初は薄焼きのフランスパンでした。


スープ「2層のヴィシソワーズ ローズマリー風味」
ヴィシソワーズとはじゃがいもの冷製スープのこと。それを2種類のスープに分けて仕上げた一品です。
味の変化を楽しむためかき混ぜないでいただきますが、どのように味が変化したかまでは忘れてしまいました(苦笑)


2つめのパンとして堅焼きフランスパンも添えられてきました。
食べる時ボロボロになりやすいので神経を使います(汗)


食事中ですが、車窓からはちょうど駒ケ岳が見えました。


では、料理の続きを
魚料理「マナガツオのオーブン焼き ブロヴァンス風味」
柔らかく焼かれたマナガツオに高級食材である黒トリュフのチップが添えられた一品。
これを食べるのにフォークとへら状スプーンを使うため、どちらを使って食べればいいか困惑して
結果フォークを使ったらボロボロに・・・これを食べ終わるまで特に周囲の目が痛かった。。。


3つ目のパンはソフトな食感のものでした。


肉料理「黒毛和牛のステーキ 夏野菜のロースト じゃがいもとにんにくのクレープ」
何と言ってもミディアム状に焼かれたお肉が絶品!
口直しの野菜も味だけでなく色とりどりで目で見ても楽しめました。
クレープももっちり食感でウマー


列車は大沼を通過します。
上りトワイライトは森〜七飯間を、下り列車とは異なり大沼まで砂原線を、大沼から仁山経由の本線を通ります。


通過後は目の前に小沼が広がります。天気が良ければ夕日を浴びた駒ケ岳の姿も見えるのですが・・・


建設中の北海道新幹線現段階の終着駅「新函館北斗」と開業後改名が決まった、
渡利大野駅を通過します。周囲を見渡す限りとても新幹線の終着駅とは思えませんが・・・
函館駅からアクセス列車運転される計画ではありますけれどもちょっと利便性が心配。。。


一方ディナーは〆に差し掛かりました。
デザート「ローストしたマンゴーのゼリー仕立て ヴェルベーヌのシャーベット」
2つ割りしたマンゴーの器にマンゴーゼリーと見た目にも涼しげなシャーベットが添えられています。
濃厚なマンゴーの味とさっぱりとしたシャーベットの組み合わせがなかなかでした。


最後にコーヒー(紅茶またはハーブティーにも変更可)をいただく


コーヒーをじっくり味わっているうちに、五稜郭機関区が見えてきました。
この先五稜郭で機関車付け替え(DD51形重連→ED79形)を行うため、長時間運転停車を行います。


レッドベアことDF200形がたくさん見られました。
ちなみにDF200形は九州ではななつ星の牽引機としても有名ですね。
その手前には赤地に白のラインのスタンダート塗装なDD51形が。


五稜郭に到着したところで食堂車を後にして部屋に戻りました。
上りトワイライトではED79形の付け替えを起きている時に行われるので、外に出て是非見たいところですがドアは開きません・・・
展望スイートならDD51の切り離しは見られますけれどもねぇ。。。


五稜郭を出発したらセルフパブタイムを開始!
前回下り乗車では、ディナーを申し込まなかったので、21時からのパブタイム利用しましたが、
今回はディナーをいただいたし、ロイヤルでの優雅な時間を確保したいためです。

まずはワインで一人乾杯〜
北海道のワインメーカ余市ワイナリー製造のキャンベルを使ったスパークリング赤ワイン。
数量限定で値段も2700円ほどとなかなかのプレミアムな逸品です。
やや甘口ですが、ちょっと渋めの味でした。


おつまみはこんなものを用意。
まずは生のモッツァレラチーズを。あっさりして食べやすいチーズかと思いきやかなりの水っぽさで(処分品買ったからかも知れませんが・・・)
食べるのがキツかったです・・・
その日のうちに食べきれず、翌朝どうにかして食べきりました(汗)


クリスピーチーズとほたて貝ひも。
こっちのクリスピーチーズの方が全然ウマーでした。ちょうど口直しにもなって助かった(笑)


江差線に入った列車は薄暗い津軽海峡を臨みながら、さらに道内を南下します。


木古内を通過するとスピードを上げ、車内放送では青函トンネルにまもなく入るという放送が。
下り列車で青函トンネル通過する時間は普通眠っている時間帯ですが、
この上り列車ではまだ全然起きている時間に青函トンネルを通過するイベントが見られます。

19:41、青函トンネルに突入!
青函トンネル走行中は携帯・スマホ電波入らず暇になるので部屋のTVを付けました。
暗闇の中でも吉岡竜飛両海底駅跡をしっかり見ることができました。写真取れませんでしたが・・・
ちなみに2回目のディナータイム時間帯がちょうどトンネル通過中になります。

青函トンネル入る前はかすかに外の景色が見えましたが、トンネルを出ても辺りは既に真っ暗。
津軽線を進み21:13青森駅に到着。


ここでED79形からEF81形に機関車付け替えを行うため40分の長時間停車を行います。
車掌含む乗務員の交代もここで行われることに。

ようやく発車したかと思ったらすぐに新青森駅でつがる9号との交換待ちが。
 

新青森発車後におやすみの準備をします。
まずはシャワーを浴びてさっぱりしてから室内を整理。部屋が広いからといってあちこちに物を置いていたのでちょっと手間がかかりました(汗)

窓側テーブルを一旦収納し、ソファーの上の物を片付け荷物や椅子をシャワールーム側に寄せてからいよいよベッドメイキングへ。
その方法は簡単、部屋入り口ドア近くのこのスイッチで楽々セッティングができます!


ベッドメイキング前。
スイッチを押すとソファーの背もたれがゆっくりと倒れてきます。


ベッドメイキング後。
部屋の大部分を占めるダブルベッドとなりました。シーツは先ほどの背もたれ後方に予め取り付けられています。


あとは肌掛けと枕をセットすれば完成!


部屋を完全に消灯しいざ眠ろうとしますが、奥羽線〜羽越線はところどころ単線区間があり、ポイントを通過する度揺れが気になり
非常にゆとりのあるロイヤルルームのベッドと言えどもなかなか寝付けず・・・
そこで体を斜めにし、できるだけレール方向と並行に近づけることで揺れを感じにくくすることにより眠れることができました。
ただ2人で寝る時はこの方法は使えないですけれどもねw


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