トワイライトエクスプレス下り列車乗車記(シングルツイン) 2014年3月31日〜4月1日 トワイライトエクスプレス下り列車乗車記(シングルツイン)
後編:神秘なる北の大地

トワイライトエクスプレスで大阪を出発して約6時間、
列車はJR西日本と東日本の境界駅である直江津に到着しました。


直江津では10分の停車時間がありますので、ゆっくりと撮影ができます。
(拡大する) 



食堂車となっている3号車スシ24形は485・489系を改造したものであり、何となく面影が漂いますね。


コンコース内発車案内標
通常新潟や越後湯沢に向かう特急は2番線に停車しますが、このトワイライトエクスプレスは5番線と離れたところに停車します。


で、その2番線にははくたか21号の姿が
すぐにほくほく線に入ってしまうものの、ここで先に道を譲ります。
(拡大する)

この長野色の115系を見ると東日本まで来たなぁという雰囲気に


時間ギリギリまで撮影してしまったので、最後尾の9号車から入ることに。
8・9号車は開放型B寝台を区画ごとに仕切ったB寝台コンパートメントで最もお手頃な価格で利用できます。
3人以下のグループだと仕切りがあっても他の乗客と相席になる可能性がありますが、4人で使う場合周囲をあまり気にせず利用可能なのでオススメの設備と言えます。


次第に暗闇に変わっていく車窓を眺めながら、本州最後の旅客扱いのある停車駅、新津に停車。
この後は何度か運転停車があるものの、北海道の洞爺まで止まりません。
同時に車内放送でここまで案内をして下さった西日本の車掌さんも青森で交代するので、挨拶をしておりました。


そろそろ夕食を頂きたいところですが、この時間はフランス料理ディナー予約利用者のみですので、その後の予約不要パブタイムまで用意したアルコールとつまみで凌ぐことに。
そしてランチタイムで失敗した教訓を活かしてディナータイムが終わる時間を見計らってサロンカーへ移動します。

21時にパブタイムスタート!
ばっちり先頭集団で食堂車に入室できました。

まずはドリンクを。
アルコールで酔いが回っているため、グレープフルーツジュース(430円)をチョイス。
これと同じ価格のソフトドリンクとメインディッシュを注文すると、ソフトドリンクが40円安くなります。
もちろんメインディッシュも注文済み。


メインディッシュはこちら、ステーキピラフ(1730円)です。
見た目はちょっとお粗末な感じがしますが、ややミディアム気味に焼かれた柔らかいステーキ肉とバターの利いたピラフが絶妙にマッチ。


パブタイムも終わりそろそろ寝る準備をする前に、心なしかつまみが少なくなってきたため自販機で消費税値上がり前に購入。
てか、日付変わると増税後に対応できないため販売停止になるので(汗)
お金を入れると購入可能な商品の扉が開くので取り出して購入します。
 

酒田で乗務員交代のため運転停車。
もうとっくに東北入りですが、これでもまだ全区間の半分程度です。


では、ベッドメイキングをしましょう。
壁に貼り付けられているセッティング方を見ながらやっていきます。


まずテーブルを畳んでから、ソファーの座面を上に持ち上げるとカチッと音がするので戻すと背面も倒れます。
それを両ソファーに対して行うとベッドの土台が出来上がりました。


あとはシーツと掛け布団を敷いて完成


ついでに浴衣に着替えました。
JR模様ではなく、黄緑ストライプ模様の独特のデザインです。
枕カバーも同様のものが使用されています。


車端部に位置しているトイレの反対側に洗面台がありますので、そこで歯磨きをしてから床につきます。
しかし寝台列車ではなかなかすぐに寝付けないもの。うとうとしているうちに秋田まで来ました。
時刻はもう日付が変わろうとしています。




秋田を発車してから知らないうちに眠りにつきました。
目を覚ますともうそこは北の大地・北海道。
4月になったばかりですが、あちらこちらで残雪が目立ちまだ冬なんだなぁと思わせます。


しばらくして目の前に飛び込んできたのは、朝日に輝く駒ケ岳。
凍りついた大沼と相まって幻想的な景色を作り出していました。
(拡大する)

山間部では背の低い針葉樹林が目立つのも北国らしい光景


カーブ区間で窓から進行方向を覗きこむと、DD51形機関車の重連が牽引しているのが見えます


森から先は噴火湾とも呼ばれている内浦湾を臨みつつ進んでいきます。
個室からは見えないので、サロンカーに出て車窓を楽しみました。
 

内浦湾からも駒ケ岳が見え、先程とはまた違った景色を楽しめます。
(拡大する)

一方サロンカーのおつまみ自販機はこのように販売停止扱いに
この日だけしか見られない光景の一つでもありますね。


朝日と反対側の車窓を眺めると青空と内浦湾のコントラストがまた素晴らしい。。。


八雲を過ぎると、本州ではなかなか見ることができない湿原が見られる区間も。


長万部を通過し室蘭本線へ
 

北海道入りしての最初の停車駅、洞爺に到着。
目の前に役場庁舎がそびえ立っているのが印象的です。


洞爺を発車すると噴火の被害があった記憶が未だ新しい有珠山と


有珠山の右側にちょこっと突き出ている山が昭和新山です。


室蘭が近づくと湾港コンビナート地帯が見えてきました。


その中に「がんばろう!!東北」というメッセージが。
北の大地からも震災復興を応援して下さることに感謝感激。。。


東室蘭を発車したあたりで予約していた朝食の時間になりましたので移動。
席に着くとまず食前ドリンクのフルーツビネガーと前菜が盛りつけられたプレートが来ました。
続けざまに薬味の乗った白粥と半熟卵も。お粥に半熟卵を入れていただきます。


しばらくしてメインディッシュプレートとコーヒー(紅茶を選択することも可)が運ばれました。
野菜多めでヘルシーな料理が並べられています。
あとフランスパンの追加はどうですかと尋ねられたのでいただきましたw


〆のデザートはメロンとパイナップルのヨーグルト和え


最後にコーヒーをお代わりし、お会計。
日付が4月になったため、値上がりしてしまいましたがそれでも1620円で上品な朝食を味わえてよかったです。
レシートを見たところ税込みは8%なものの税部分の表示が5%のまま・・・(実際は1500円[本体]+120円[税])


千歳線に入る沼ノ端までほぼ直線区間が続きます。
特急列車はほぼこの区間最高速度130km/hで駆け抜ける区間ですが、DD51重連のトワイライトエクスプレスはのんびり進みます。
車窓からは競争馬を飼育している牧場が見え、奥には樽前山がそびえ立ちます。


千歳線に入り道内最大の空港である新千歳空港が見えてきます。
ここまで来ると旅の終わりの近さも感じてきますね。。。


雪に覆われている田んぼもあれば


山間部では氷に覆われている田んぼも。


道内前半は山間部以外あまり雪が目立ちませんでしたが、
快速エアポートが停車するような都市部の駅周辺の住宅街でも雪が残っているのが目立ちます。


やがて列車は札幌市内へ入り旅はフィナーレへ。
函館本線と合流するところには、巨大な貨物駅である札幌貨物ターミナル駅が見えてきます。
 

最後にトワイライトEXPの2分前に札幌に到着するスーパーカムイ12号との並走がありました。


終着を告げるいい日旅立ちのメロディーと案内が流れ、札幌市の中心街へ


札幌駅3番線に入線


22時間に渡る夢の寝台列車の旅は終わりました。
日本海より実際の乗車時間長いのに体感時間は早く感じました。


10分停車した後車庫へ回送されてしまいますので、記念撮影を済ませます。
撮影したい他の乗客も多くいますので、特にDD51型の先頭(この日はDD51-143)は手早く撮影する必要がありました(汗)
ホーム端ギリギリまで停止位置があるので、どうしてもアップになってしまいます。
(拡大する)

後続はDD51-1143
(拡大する)

横からも撮影。
DD51型はトワイライトEXP専用の塗装はなく北斗星塗装が使われています。
と言うよりトワイライトEXPだけでなく、カシオペアやはまなすも同じですけどもね。


そして時間が来てトワイライトエクスプレスは札幌運転所へ回送されていきました。
車内での夢の時間を与えてくれた感謝と、また乗りたいという気持ちでいっぱいです。


最後に車内販売で買ったものをご紹介
旅のしおり(600円)とクリアファイル(510円)を購入しました。
その他にも車内で販売されているグッズ購入するとトワイライトEXP専用の袋に入れてもらえます。


特に旅のしおりは初めてトワイライトエクスプレスに乗られる方には一押しのアイテム!
沿線の紹介や車窓の楽しみ方が細かく書かれている他、
停車駅だけでなく運転停車や通過する主要駅の時刻も書かれたしおりが添付されていますので、オススメ中のオススメです!

私が買った時は、時刻表しおりがダイヤ改正前のものだったため、改正後の時刻表とお詫びの紙片が入っていました。
その代わり半額の300円で購入できました♪


最後に寝台券+特急券
トワイライトエクスプレスが初めての寝台列車の個室利用でした。
開放型寝台の寝台・特急券とは違い、120mm券です。



おわり


特集ページトップへ戻る