2014年3月13〜14日 あけぼの&E3系こまち惜別乗車記
3月14日:E3系こまち編
最後の2021レとなるあけぼのをお見送りし、宿のチェックアウトと朝食を済ませ再び秋田駅へ。
秋田駅のバスプール停留所が木造で何とも趣がありますね。名産の杉を使っていると思われます。

窓口付近まで来ると、今回ダイヤ改正で姿を消すもう一つの列車E3系こまちのグッズ販売開始を待つ列の姿がありました。

中央改札口付近には、E3系こまちの思い出メッセージが多数貼りだされていました。

その横の2つのディスプレイには、「E3系こまち 本日ラストラン」の表示が

翌日15日からはすべてE6系となり、東北新幹線区間でE5系と並び最高320km/hで運転されます。

先ほどのE3系こまちの思い出メッセージからいくつかピックアップも。
思えば震災の時も乗り越えて来ましたね。

E3系は17年間走り続けました。
すべてE6系になれども、引き続き秋田と首都圏を結ぶ重要な路線であることには変わりありません。

これらを見ただけで感極まってきましたが、いよいよこれからホーム入りします!
発車案内にはこまち28号の案内が発車時刻だけでなく、入線時刻まで案内が入りました。
このような表示は今まで見たことがありません。

駅員一同によるE3系こまちに対する感謝のボードも

秋田新幹線の11・12番線ホームには出発式も行われることもあり、多くの鉄道ファンや地元の方々、
さらにはテレビ局の取材も入っており、大混雑でした。
12番線からは入線を撮影できる隙間がないので、11番線から入線してくるE3系R編成を撮影!
入線のアナウンスが入るとともにしゃがんで挑みました。
まず701系と並んだタイミングで
(拡大する)
できるだけ寄せてもう一枚。
この雪が舞う白い景色に冴えるE3系R編成は、まさにE3系こまち最後の日に相応しい最高の絵です!
(拡大する)
到着後出発式が執り行われました。
多くの人だかりで背伸びして辛うじて見える程度でした(汗)

式がある程度進むと少し前に進めました。
地元の幼稚園児が、E3系の塗り絵旗を持って歌を披露。

出発合図の手前まで一通り式を進行した後、乗車へと向かいます!
移動中にまず目に入ったのがE653系いなほ。今まで485系も来ていましたが、ダイヤ改正で秋田まで乗り入れるいなほはすべてE653系となります。
(拡大する)
秋田の駅名標とE3系R編成。
これが見られるのも今日まで・・・

このLED表示ももう見られなくなってしまいます・・・

E3系こまちのラストを飾る編成はR20編成

そのラストの運転を務める乗務員氏が花束を手にしてE3系R編成こまちでの最後の乗務にあたります。

発車時間が近くなりましたのでこちらも乗車へ
今までE3系R編成は普通車しか乗ったことがありませんが、今回最初で最後のE3系こまちグリーンに乗車です!!

車内はこんな感じ。
E3系のグリーン自体は昨年つばさ(L編成)で乗っていますが、ぱっと見はそれほど差がないように感じられました。
大きな違いと言えばL編成はレッグレストが付いているのに対し、R編成はそれがなく代わりにフットレストが装備されています。
あとコンセントがありませんが、初期型な故仕方ないところでしょうか。
でも乗り心地に関しては2+2列でグリーンにしては窮屈感を多少おぼえますけど、及第点に達していると言えます。


(座席は東京到着後撮影)
座席はホームから反対側の窓側D席でしたので、お見送りのシーンは残念ながら見えませんでしたが、
ゆっくりと秋田駅を出発し、いつもの堺さんの自動アナウンスの後に車掌さんによるアナウンスが入ります。
E3系こまちは本日で最後となり、明日のダイヤ改正からはすべてE6系になるとの案内もありました。
雪景色の中を軽快に走る車窓とそのE3系ラストランの出発アナウンスを動画にてどうぞ。
上位種別の列車ですのでグリーン車のサービスが付きます。
アテンダントのお姉さんがやって来るとまずウェルカムドリンクを聞かれるのでオーダーし、
お絞りのスリッパのサービスを受け取ります。
加えてE3系最終こまちということで、乗車証明書をはじめとする記念品セットを受け取りました(セットの内容は終わりの方に記述します)。

しばらくして大曲に停車。
進行方向が変わりここ11号車が先頭となります。発車時に鳴らした警笛がはっきりと聞こえました。

発車後オーダーしたドリンクが到着。グリーン車マークが描かれた紙コップに入ってあります。
フタ付きで下の写真からは中身はわかりませんがりんごジュースです。

角館停車。ホームには地元関係者の姿がチラっと見えましたが、相変わらずホームが反対側の窓側のためはっきり見えず・・・

角館〜田沢湖では、E3系がデザインされたヘッドマークを手にして記念撮影サービスが行われました。

山間部に差し掛かり、車窓から見える積雪も多くなってきました。

田沢湖停車。もう田沢湖かと思ってしまいますが盛岡までは意外とまだ長いです。

次の雫石までの区間は秋田と岩手の県境ともあって山間区間が続きます。
カーブも多いためゆっくりとした速度でE3系R編成は最後の山越えへ。
それににしても、ラストランの日にこれだけ圧巻の雪景色なら沿線撮影もしてみたい・・・

志度内信号所。構内がほぼ雪で埋まっています。

山を抜けた赤渕でこまち23号と交換のため運転停車しましたが、
東北新幹線下り線内で先行列車の車両故障により遅れが発生したため、待たずに発車。
実際交換した駅は雫石を越えたところの小岩井で行われました。
駅前にある断食道場ってのが気になるw

高架を上がり盛岡に到着。ホーム端には撮り鉄が集まっていました。
約10分遅れの到着です。

ドアが開く前にE5系はやて28号を連結する作業が行われます。
時間は遅れどもゆっくりと慎重に列車を動かしては一旦停止をし、大きな揺れもなく連結作業を終えました。
無事に盛岡を発車しましたが、今度はこの列車内でアクシデント発生してしまいます。
しばらくして非常停止ボタンが押されたため緊急停車しますという車内放送があったため、何事かと思ったら
乗客の一人が突然気分が悪くなったため次の新花巻に臨時停車することになりました。

遅れは20分に拡大し、新花巻を発車
あとは最高速度275km/hで首都圏に向けて駆け抜けていきます。
今の時代275km/hは遅い方になってしまいましたが、停車駅が少ないのであっという間に仙台、大宮、上野、
そして終点の東京に到着しました。
あれから遅れの回復はあまりできませんでしたが、急病人発生以降アクシデントもなく安全・確実に終点まで到着できたことは何よりでしょう。

東京駅でも多くの人が最後のE3系こまちを撮影していました。
到着ホームが21番線でしたので、反対側の22番線に回って撮影を。
(拡大する)
(拡大する)
はやて・こまち28号は折り返しなすの259号として東京駅を発車しました。
ありがとう、こまち!

本当の最後のE3系こまち号はこまち45号でした。車両も28号と同じくR20編成が使われていた模様です。
E3系R編成で運転されるこまちはこの日をもってなくなりますが、E3系R編成自体はもうしばらくやまびこ・なすのとして活躍し続けます。
帰りは18きっぷ余しそうなので、それを使ってのんびり帰ることにしました。
普通乗車券と比較して1000円程度くらいしかお得にはなりませんれども思った以上にお金使ったからいいかなぁと(笑)
最後に、こまち28号で頂いた記念品類を紹介します。
まず、記念乗車証明書。
定形封筒ほどの大判サイズで、アルバムに収まりませんでしたw
裏面にはE3系の秋田新幹線導入から現在までの歴史と諸元が書かれています。


先ほど記念撮影サービスで手に持ったHMと方向LEDなどのシールセット。
LEDのフォントもう少しリアルに近づけて欲しかったところ。

秋田新幹線停車駅の一つ、角館の桜の樹皮から造られたしおり

ポストカードが2枚。
春の桜と夏の新緑の時期に撮影した写真がそれぞれ印刷されています。


あとこれはサービスではなく購入したものですが、記念プレートです。
イラストにR1編成のも載っているところが凝ってますね。


ダイヤ改正前日に遠征したのは実はこれが初めてで、最初はE3系こまちラストランだけのためだけどまぁいいかな気持ちでしたが、
もう臨時化してからでいいやと思っていたあけぼのにも定期時代最終日の前日に乗れてとても良かったと思います♪
年月が過ぎるたびに鉄道の世界というものは新しいものが次々と古いものにとって置き換えられ、古きもののは次々と姿を消す運命となってしまっています。
この流れには逆らえませんけれど、今の新しきものがあるのは古きものが礎を作ってくれていますし、古きもののよさや歴史を知ることは一味違う刺激があります。
私はかつて古きものには興味を示しませんでしたが、歳を重ねるにつれてその「温故知新」たるよさがだんだんわかってきた気がします。
今後もそれだけでなく様々な視点から鉄道を楽しめればなと思っています。
おわり